衆議院東日本大震災復興・防災・災害対策に関する特別委員会で質問
2025.04.09 18:19(9か月前) 国会質問活動報告 |西園勝秀
衆議院東日本大震災復興・防災・災害対策に関する特別委員会で質問に立ちました。
【内容】
・ドクターヘリ老朽化対策
・山林火災の失火責任
・災害援護資金の支払猶予
・公営住宅の残地物処理
・放射線除去土壌の再生利用
・福島県浜通り地区の活性化
・災害発生瓦礫の仮置場確保
本編はこちらをご覧ください。
議事録
第217回国会 衆議院 東日本大震災復興・防災・災害対策に関する特別委員会 第4号 令和7年4月9日
西園委員 公明党の西園勝秀です。
本日は、質問の機会をいただき、ありがとうございます。
早速質問に入らせていただきます。
四月の六日、長崎県壱岐沖で医療搬送用のヘリコプターが不時着水し、乗っていた六人のうち三人が亡くなるという痛ましい事故が発生しました。亡くなられた方々に心から哀悼の意を表するとともに、御遺族や被害に遭われた皆様に心よりお見舞いを申し上げます。
事故の原因は現時点では明らかになっておりませんが、全国で運用されているドクターヘリの多くが老朽化しているという指摘がございます。
今回の事故を受けて質問させていただきますが、ドクターヘリの一般的な耐用年数は何年とされているのでしょうか。また、耐用年数を超えた機体を更新していくための補助制度はどのような形で設けられているのか、教えていただければと存じます。
森政府参考人 ドクターヘリの関係でございます。
ドクターヘリについては、厚労省が実施する補助事業において、基本的には二十年程度運用することを見込んだものというふうになっております。予算措置を行う際にも、運航時間、燃料費、人件費等の最新の状況を勘案して補助基準額を設定しておりまして、機体の更新費についても、二十年間程度運用することを見込んだ償還費というものを計上させていただいているところでございます。
なお、今回の事故のありましたホワイトバードにつきましては、ドクターヘリの補助事業の枠組みとは別に、民間が独自に運用しているものでございますが、このホワイトバードの運用期間は今のところ約十二年というふうに承知しております。
西園委員 御説明ありがとうございます。
今回事故を起こしたホワイトバードは、民間医療機関が独自に医療搬送のために用いられてきた機体ということでした。つまり、通常、国の補助を受けて運航されているドクターヘリとは異なる性質のものです。民間医療機関が運用している機体等については、厚生労働委員会等で適宜質疑が行われると思いますので、この件に関して、私からの質問は終わらせていただきます。
次に、岩手県大船渡市、愛媛県今治市、岡山県岡山市で発生した山林火災について伺います。
まず初めに、今回の火災で犠牲になられた方の御冥福をお祈りいたしますとともに、住宅の延焼など被害に遭われた皆様に心よりお見舞いを申し上げたいと存じます。
この冬に起きたこれらの山林火災では甚大な被害が生じ、ニュースでも連日取り上げられ、国民の皆様にとっても大きな関心事かと思います。それぞれの火災について、出火原因は明らかになったのでしょうか。まずお伺いいたします。
〔土屋委員長代理退席、委員長着席〕
小谷政府参考人 お答えいたします。
御質問の大船渡市、今治市、岡山市で本年二月以降に発生した林野火災の出火原因については、いずれも現在調査中と承知しております。
西園委員 ありがとうございます。
調査中とのことでしたが、今後の防災への取組という観点からも、是非とも引き続きの原因究明をお願いいたします。
頻発する林野火災から国民を守るため、地上と空中からの消火能力、消防力を上げていく必要があると存じます。政府としまして、どのような方法を検討しているのかについてお聞かせいただければと存じます。
小谷政府参考人 委員御指摘のとおり、大船渡市などで今般発生した林野火災では、山林の焼損が広範に及ぶなど、住民生活に大きな影響を及ぼしたところです。
消防としましては、これらの林野火災に対し、地元の消防本部や消防団、県内応援部隊、そして大船渡市と今治市で発生した林野火災では緊急消防援助隊も加わって全力で対応し、自衛隊と連携したヘリによる空中消火や、市街地延焼を阻止するための地上からの消火活動等に昼夜を分かたず従事いたしました。
現場の消火活動に当たりましては、市街地延焼を防ぐという共通認識の下、二十四時間体制で活動できるようローテーションを組んで対応したこと、ドローンを用いて延焼状態を把握したり、海水を利用できる特殊車両を活用したりするなど保有する車両、資機材を有効に活用したこと、空中からの消火については自衛隊と担当エリアを分けて活動したことなど、効果的な消火活動に全力を挙げたところでございます。
このように災害態様を踏まえた対応を行ったところではございますが、今後、消防庁としては、林野庁と共同で、大船渡市林野火災を踏まえた消防防災対策のあり方に関する検討会を開催することとしており、この場において、今般の消防活動等を検証し、今後取り組むべき火災予防、消防活動、装備、技術等の充実強化の在り方について検討を行ってまいります。
西園委員 ありがとうございます。
今回、各地で起こった林野火災の現場において、極めて厳しい状況の中、昼夜を分かたず、命懸けで任務をしてくださった全ての関係者の方々に対し、心から敬意と感謝を申し上げたいと存じます。
続いて、失火責任法についてお伺いいたします。
山林火災において、失火者に対する責任が限定的である現状は大きな問題があると考えます。特に、失火責任法では、重大な過失がない限り失火者は損害賠償責任を負わないとされています。これは、失火責任法が制定された明治三十二年、その当時、木造の住宅密集地で火災が拡大しやすかったという時代背景もあり、火元の特定や賠償の公平性に配慮したものでした。
しかし、現在の山林火災においては事情が異なります。山林火災は、一度発生すれば被害が広範囲かつ深刻であり、住民の生命や財産、自然環境にも甚大な影響を及ぼします。
また、住宅火災においても、隣家からの延焼で自宅が火事に巻き込まれた被害者の方が、自分には何ら落ち度がないにもかかわらず損害賠償請求が制限される事態や、失火した加害者に責任を追及できない可能性が高いという点では現行法は不合理であり、被害者救済の観点からも時代にそぐわないと言えると思います。
さらには、現代の地球環境の変化も踏まえ、今後の火災の性質や被害の広がり方を考える上でも、失火責任の在り方を見直す必要があると考えますが、失火責任法改定についての是非も含め、法務省にお伺いしたいと存じます。
竹内政府参考人 お答えいたします。
失火責任法の立法趣旨でございますが、一般に、失火により自分の財産を焼失させるような場合には過失に宥恕すべき事情のあることが少なくないこと、木造家屋が多く、立て込んだ住宅環境の下で、一旦火災が発生すると損害を想定外に拡大させる危険性があることなどによるとされております。
もっとも、現代においては、立法当時より木造住宅が減少するなど、立法当時の状況からは変化が生じているとの指摘があることは承知をしております。
民法の不法行為関係の規定の見直しは、法務省としても検討課題であると認識をしておりますが、今後、その検討を行う際には、その特則である失火責任法についても検討が必要となり得るものと考えております。
西園委員 失火責任法改定に向けた前向きな御答弁、ありがとうございます。
林野火災についてはもちろん、住宅火災の延焼被害に遭われた方々がどれほど無念な思いをされているか、その悲痛なお声を聞くにつけ、失火責任法改定の必要性をひしひしと感じております。改定の早期実現に向けた御検討を何とぞよろしくお願い申し上げます。
続いて、東日本大震災の被災者に対する災害援護資金の貸付けについてお伺いいたします。
この災害援護資金の貸付けを受けられた方はどれくらいおられるのでしょうか。また、そのうち、返済が滞っているのはどの程度か、教えてください。
高橋政府参考人 お答えをいたします。
東日本大震災に係る災害援護資金の償還状況につきまして、内閣府において、被災自治体の協力を得て調査を行い、その結果を公表しているところでございます。
直近の調査結果でございます令和五年九月時点における償還状況でございますが、貸付総件数が二万九千七百二十五件、貸付総金額五百二十五億三千百八十九万円に対しまして、滞納件数が九千九百十二件、貸付総数の三五・九%に当たります。滞納金額が六十五億八千五百九十五万円、貸付総金額の一二・五%に当たります。といった状況でございます。
西園委員 ありがとうございます。
この災害援護資金の返済が遅れている、又はできないという方というのは、御高齢であったり、体調の面で働けなかったり、返済したくてもできないという物理的な理由がある方が多くおられ、その返済の督促が心身に大きな負担を強いているという厳しい現状があると伺っております。
このような方々に対しては、状況に応じて支払いの猶予や免除など、国が自治体に対して柔軟に対応する必要があるのではないかと感じておりますが、政府の見解をお聞かせいただきたいと存じます。
高橋政府参考人 お答えをいたします。
東日本大震災で被災され、災害援護資金を借りた方の中には、計画どおり返済されている方がいらっしゃる一方で、経済的に厳しいなどの理由により滞納されておられる方もいらっしゃるものと承知をしております。
こうした方への対応といたしまして、災害、疾病、負傷、経済的困窮など、市町村がやむを得ないと認める事情がある場合には償還金の支払い猶予が可能となっております。また、精神若しくは身体に著しい障害を受けたため災害援護資金を償還することができなくなったと認められるときや、破産手続あるいは再生手続開始の決定を受けたときは、償還の免除をすることが可能となっております。
また、こうした措置に加えまして、東日本大震災につきましては、通常の免除事由のほかに、貸付けを受けた方が一定の無資力要件を満たす場合にも特例的に免除が可能といった制度になってございます。
さらに、関係自治体からの御要望を踏まえ、市町村が支払いを猶予した場合に、国及び都県が有する貸付債権、これは市町村に対する貸付債権でございますけれども、同様に履行期限を延長できるよう、現在、政令改正に向けた準備を進めているところでございます。
引き続き、被災された方に寄り添った対応がなされるよう、関係機関と連携の上、適切に対応してまいりたいと考えております。
西園委員 前向きな御答弁、誠にありがとうございます。
御検討くださっていると伺い、安心いたしました。是非とも、苦しい思いをされている被災者の皆様に寄り添う御対応を何とぞよろしくお願い申し上げます。
次に、東日本大震災の災害公営住宅における残置物の処理について伺います。
災害公営住宅に入居された方が孤独死された場合、遺品の引取りに際して、親族を探すことが困難であったり、親族が見つかっても受取を拒否されることがございます。遺品の処理が進まなければ、その部屋を次の入居者に貸し出すことができず、結果として空き部屋の増加につながります。
こうした問題は、災害公営住宅に限らず、一般の公営住宅でも見られる現象であり、全国的な課題となっています。今後、単身世帯の増加に伴い、孤独死の件数や空き部屋の発生が更に増加すると見込まれます。
こうした状況を踏まえ、単身高齢者が亡くなられた際の遺品など、いわゆる残置物の処理に関して、国土交通省としてどのような取組を行っているのか、御教示いただければと存じます。
横山政府参考人 お答えいたします。
御指摘の、災害公営住宅において単身高齢者が死亡した場合の残置物の処理の問題でございますけれども、委員からも御指摘があったように、災害公営住宅だけでなく、それ以外の公営住宅においても、入居者の単身高齢化が進む中で課題となっているものと認識してございます。
残置物の取扱いについては、相続人等の思いや財産権についても配慮が必要でございます。一方で、御指摘のとおり、いたずらに空き家、空き室を増やすことは望ましくなく、有効に活用すべきという問題意識もございます。
国土交通省においては、平成二十九年に地方公共団体に通知を発出し、価値のある残置物については相続人の承諾なく地方公共団体が処分はできないこと等を踏まえつつも、残置物の分別や移動、保管等を行う場合の対応方針を示すとともに、他の地方自治体において実施されている対応事例の周知を行ったところでございます。
引き続き、公営住宅管理の現場の実態や取組状況等を把握しながら、残置物の円滑な処理の取組が進むよう、地方公共団体を支援してまいります。
西園委員 御説明ありがとうございます。
孤独死に伴う遺品の引取りや残置物の整理が社会的課題となる中、本人の意思をあらかじめ記しておくエンディングノートの重要性が高まっており、それに取り組む自治体も増えつつあります。家族や関係者への負担を軽減し、円滑な対応を可能とするためにも、自身の希望や財産、連絡先などを整理し、記録しておくことは、単身高齢者に限らず、全ての人にとって必要な措置と言えます。
エンディングノートの活用は、今後の高齢化社会を見据えたとき、さきに述べた空き家対策だけに限らず、様々な問題解決の糸口になっていくと感じております。是非、この流れが定着するような仕組みづくりを政府にもお願いできたらと存じます。
エンディングノートにつきましては、私もアイデアがございますので、また機会がございましたら御提案をさせていただきたいと存じます。
次に、福島県大熊町、双葉町に設置された中間貯蔵施設で保管されている放射性物質を除去した土壌の再生利用について伺います。
私は、本年二月、この中間貯蔵施設を訪問いたしました。この施設は、福島県の復興と再生を願う大熊町、双葉町の地権者の皆様の御理解と御協力により、約千六百ヘクタールという広大な用地の確保が可能となったものです。日本の全国民は、原発事故による被害と向き合い続けてこられた両町の皆様に対し、深い敬意と感謝の念を持ち続けなければならないと強く感じました。
この除去土壌については、二〇四五年三月までに県外で再生利用し、最終処分を完了することとされています。県内での再生利用に関する実証事業において一定の成果が確認されたことを踏まえ、今年度から除去土壌の再生利用に関する基準を定めた省令が施行され、再生利用先の創出に向けた動きが本格化すると期待されています。
こうした流れを一層加速させるためにも、再生利用を受け入れる自治体に対しては協力支援金などのインセンティブ措置を講じてはどうかと考えますが、政府の御見解をお聞かせください。
白石政府参考人 お答え申し上げます。
委員御指摘のとおり、二〇四五年三月までの県外最終処分の実現に向けましては、最終処分量の低減が鍵でございますので、復興再生利用を進めることが重要だというふうに考えてございます。
御指摘のとおり、除去土壌の復興再生利用につきまして、今まで県内で再生利用の実証事業の成果がございました。こういったものを踏まえて、復興再生利用の基準等の策定を先般行ったところでございます。
復興再生利用の推進につきましては、昨年十二月に設置されました閣僚級の会議の下で、二〇四五年三月までのお約束を果たせるよう、政府一体となって、復興再生利用の案件の創出に向けて取組を進めてまいりたいというふうに考えてございます。
その実施に向けては、受け入れていただく自治体や地域の皆様の御理解が重要だということでございます。まず、復興再生利用の必要性、安全性について丁寧に御説明することが重要でございますけれども、その上で、どのように関係者の御理解を得ていくのか、支援金というお話もございましたけれども、こういったことも含めて、引き続き検討を進めてまいりたいというふうに考えてございます。
西園委員 御説明ありがとうございます。
環境省の皆様には大変な御苦労をおかけしますが、県外の受入先の確保について、引き続きの御努力をお願いいたします。
福島県双葉町の公営住宅には、帰還された町民の方や新たに移住された方、約百名が入居されています。その中のお一人に、公明党の元参議院議員、元復興副大臣である浜田昌良さんがおられます。浜田さんは、最も苦労されている双葉町の住民の皆様に寄り添い、復興アドバイザーとして、御自身の人生を懸けて町の復興に取り組んでおられます。その浜田さんをモデルとしたテレビドラマ「風のふく島」が先月テレビ東京系列で放映され、大反響を呼びました。
私は過日、その浜田さんにお会いし、大衆とともに語り、大衆とともに戦い、大衆の中に死んでいくとの公明党の立党精神を体現されているそのお姿に感動し、自分自身もかくあらねばならないと深く決意したところです。
双葉町を始めとする福島県浜通り地区の活性化は、一筋縄ではいきません。浜田さんのような移住者を増やしていくためには、まずは、東京を始め首都圏で勤務される方が豊かな自然を満喫できる浜通り地区で週末を過ごすような二地域居住を促進することが第一歩になると思います。浜通り地区の人を増やすことによる活性化についてどのようなことを考えておられるのか、復興副大臣である、浜田さんのバトンを受け継がれている輿水副大臣にその思いをお聞かせいただければと存じます。
輿水副大臣 西園委員の浜通り地区の活性化についての御質問にお答え申し上げます。
初めに、復興副大臣を務められた浜田昌良元参議院議員が、議員を勇退された後に福島県の浜通り地区の双葉町に移住し、復興アドバイザーとして現場に寄り添い続ける姿に心から敬意を表するとともに、感謝を申し上げる次第でございます。
委員御指摘の、仕事を替えずに、主な生活拠点とは別の特定の地域に新たな生活拠点を設ける暮らし方である二地域居住の促進は、移住者の拡大にもつながる重要な施策であると認識をしているところでございます。
復興庁では、浜通り地域の移住、定住促進のために、福島県及び十二市町村の自主性に基づく取組に対して支援を行っているところであり、二地域居住の促進に関する取組も支援の対象となっているところでございます。
引き続き、復興庁といたしましては、様々なインフラ整備と併せて、産業やなりわいの再生、町のにぎわいの創出を通して、交流人口や関係人口、さらに移住、定住人口の創出、拡大に向けた総合的な支援を進めることで、浜通り地域の活性化に取り組んでまいります。
以上でございます。
西園委員 輿水副大臣、力強いお言葉、誠にありがとうございます。
浜通り地区の交流人口、関係人口が増えていけば、JR常磐線の利用客も増え、いずれ、特急の増便が図られ、東京、首都圏を勤務先とする移住者が増えてくると思います。復興庁におかれましては、引き続き浜通り地区の活性化に御尽力いただければと存じます。
次に、南海トラフ巨大地震の発生瓦れきの仮置場の確保について伺います。この件に関しましては、二月二十八日に行われた予算委員会第一分科会でも触れさせていただきましたが、一歩踏み込んだ質問をさせていただきます。
私は、国土交通省からの出向で復興庁に勤務していたとき、「東日本大震災 復興政策十年間の振り返り」、いわゆる復興政策十年誌の編さんに携わってまいりました。私がこの中で最も肝要だと感じたのが、災害発生瓦れきの仮置場の確保です。
東日本大震災の復興が大幅に遅れた原因として、災害発生瓦れきの仮置場が不足していたことが挙げられています。災害が起きた場合、発生する瓦れきを仮置きし処理するのは、原則として被災したその自治体になります。しかし、被災自治体が単独でその瓦れきを処理するのは不可能です。
私の地元静岡市に確認したところ、南海トラフ巨大地震で発生する瓦れきの量に対し、確保できている仮置場の量は約十分の一とのことです。他の自治体も同じような状況だと思います。つまり、もし今この瞬間に南海トラフ巨大地震が発生すれば、瓦れきを仮置きする場所がなく、町の復興が全く進まない状況に追い込まれます。
そこで、環境省にお伺いします。南海トラフ巨大地震で静岡県内で生じる災害発生瓦れきの量はどれくらいを想定しているのでしょうか。また、環境省は仮置場の確保のためにどのような取組を行っているのでしょうか。
角倉政府参考人 お答え申し上げます。
南海トラフ巨大地震対策検討ワーキンググループにおきまして令和七年三月に報告書が取りまとめられており、この報告書では、災害廃棄物の被害想定についてもまとめております。静岡県につきましては、災害廃棄物の発生量は津波堆積物を含み約五千五百万トンと推計されているところでございます。
こうした膨大な量の災害廃棄物の処理を適正かつ円滑、迅速に行うためには、ただいま御指摘いただきましたとおり、平時から、仮置場の候補地を事前に選定をし、市町村が策定する災害廃棄物処理計画に位置づけていくことが大変重要であると考えております。
こうした考えの下、環境省におきましては、これまで、災害廃棄物処理計画の作成支援のためのモデル事業を実施するとともに、地域ブロック協議会における自治体向けセミナーの中で、仮置場候補地の検討や管理運営の演習を行うことを通じ、自治体による仮置場候補地の選定を支援しているところでございます。
また、令和五年には、災害廃棄物対策グッドプラクティス集や災害廃棄物処理計画策定・点検ガイドラインを策定し、自治体へ周知しております。グッドプラクティス集では、災害廃棄物処理計画に基づいて選定した候補地に速やかに仮置場が設置された事例をその要因などとともに紹介させていただいております。
今後とも、こうした取組を通じて、また本日いただきました御指摘も踏まえまして、自治体による災害廃棄物処理計画策定と仮置場候補地の選定を更に後押ししてまいりたいと考えております。
西園委員 御説明ありがとうございます。
実際に仮置場を確保しようとすると、地権者の同意が必要となるため、総論賛成、各論反対という構図に陥ってうまくいかないことが想定されます。環境省におかれましては、仮置場を確保できた優良事例を全国に展開し、各自治体の取組を支援していただければと存じます。
選挙で選ばれる首長が他の自治体の災害廃棄物を受け入れる決断を下すことは、非常に大きな覚悟を伴うものです。だからこそ、災害廃棄物の受入れについては、発災前から地元住民に対して丁寧な説明を行い、あらかじめ同意を得ていくことが不可欠です。
その意味で、自治体が連携して災害廃棄物の処理を担う地域ブロック協議会の役割が大切であり、この協議会の枠組みの中で災害時に発生する瓦れきの受入れについてあらかじめ取決めを行っていくことが極めて重要であると、繰り返しになりますが、強く訴えさせていただきたいと存じます。
そして、更に言えば、そのための土壌づくりとして、災害が多い日本に住む我々国民全体に、困ったときにお互いを支え合う自他共栄の復興精神が今以上に芽生えるような取組を図ることによって、さきに述べたような地域間の連携がより円滑に行えるのではないかと思いますので、政府におかれましては、その点についても協議をお願いできればと存じます。
そして、実際に災害が発生した際には、防災庁が政府の司令塔として、首長と連携を図りながら、環境省による広域的な瓦れき処理を補完、支援し、被災自治体を後押しする体制を整えていくことが重要です。この点につきまして、赤澤大臣の御見解をお伺いいたします。
赤澤国務大臣 もちろん災害の規模にもよりますが、復旧段階に入って、瓦れきの仮置場の確保というのは、委員御指摘のとおり、極めて重要な課題でございます。
南海トラフ巨大地震などの大規模災害が懸念される中で、瓦れき等の災害廃棄物の広域処理について、あらかじめ国や自治体において連携体制を構築するとともに、大規模災害の発災後にはその体制に基づき迅速に処理していくことは極めて重要であると考えております。
環境省においては、既に委員、今日のやり取りの中で御紹介いただいていますけれども、自治体の災害廃棄物処理に関し、仮置場の候補地の選定などの事前の計画策定、発災後の現地の処理業務の支援や広域処理の調整等を実施しているものと承知をしております。
令和八年度中の設置に向けて今現在まさに準備を進めております防災庁では、平時から、都道府県のカウンターパートである地域防災力強化担当を都道府県ごとに決めて、地域の自治体等との緊密な連携体制を構築するとともに、発災時の司令塔機能として、政府全体の窓口として被災自治体等の要望をワンストップで受け止め、関係省庁の対応を加速させるとともに、被災自治体の災害対応や首長の指揮を適切にサポートすることも重要であると考えています。
防災庁を中核に、災害廃棄物処理を含め個別の施策を実施している各省庁、関係機関が一体となった災害対策を一層効果的、効率的に実施できるよう、現在開催している防災庁設置準備アドバイザー会議において様々な御意見をいただきながら、また今日の委員の御指摘もいただきながら、必要な組織の在り方について検討してまいります。
西園委員 赤澤大臣、丁寧な御説明、誠にありがとうございます。
広域的な瓦れきの受入れ体制の構築こそ、事前防災の本丸と思います。防災庁設置準備室におかれましては、是非、環境省と連携の上、この取組を進めていただければと存じます。
また、赤澤大臣におかれましては、防災庁の設置と同時に、トランプ政権との交渉という大変重責を担われ、本当に心労もいかばかりかとお察し申し上げます。くれぐれもお体を大切になさっていただければと存じます。
質問はあとちょっと、二問ほどあるんです。多分、時間が来てしまいますので、以上で終わらせていただきます。
どうもありがとうございました。
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