衆議院安全保障委員会で参考人の意見陳述を踏まえた質疑
2025.05.31 08:58(8か月前) 国会質問活動報告 |西園勝秀
5/30(金)の衆議院安全保障委員会で、参考人の意見陳述を踏まえた質疑を行いました。
【内容】
・参考人の意見陳述
・参考人に対する質疑
【参考人】
① NMVコンサルティング上級顧問
元米国務省日本部長
ケビン・メア 君
② ジョージ・ワシントン大学准教授
マイク・モチヅキ 君
③三井住友海上火災保険株式会社顧問
元防衛事務次官
黒江 哲郎 君
④明海大学教授
小谷 哲男 君
本編はこちらをご覧ください。
議事録
第217回国会 衆議院 安全保障委員会 第10号 令和7年5月30日
西園委員 公明党の西園勝秀でございます。
本日は、四人の参考人の方、大変貴重なお話をありがとうございました。
まず、メア参考人とモチヅキ参考人のお二人にお話を伺いたいと存じます。
メア参考人は、先ほどのお話の中で、アメリカの日本に対する見方がこれまでで変わってきたと。日米同盟が大変深化してきたという御指摘かと思います。その上で、どういう協力がこれから日本ができるのかということを考えていく必要があるというお話でございました。
また、モチヅキ参考人からも、アメリカ第一主義が続いていくんだと。特に、中国との軍事衝突を避けていく、そのために、ある意味、台湾有事の問題に対してはクールな対応も必要ではないかといったお話もございました。そして、さらには、緊張緩和を促すような積極的な外交が必要だ、こういう御指摘かと存じます。
その上で、お二人にお伺いしたいんですが、今、ロシア、中国、北朝鮮、こういったところの軍事的圧力が大変強まっておりまして、北東アジアでは緊張関係が増しております。
私たち公明党は、戦後八十年の節目の年に当たりまして、平和創出ビジョンというものを打ち出させていただきました。それは、これまで、北朝鮮、ロシア、中国、日本、アメリカ、韓国、この六か国による対話の場がございました。実は、今、これが途絶えてしまっている。紛争を未然に防ぐという意味においては、まずこの六か国を少なくとも含む関係国との対話のチャンネルを再開すべきだということをこの平和創出ビジョンの中で訴えさせていただいております。これは、いわゆる欧州安全保障協力機構、OSCEが、EUの、ロシアとかも含めてございますが、これを参考にした、我々は、北東アジアにおける安全保障対話・協力機構、いわゆるアジア版OSCEというふうにも呼んでいるんですが、こういった提案でございますが、我々公明党の提案に対して、メア参考人、モチヅキ参考人はどのように捉えていただいているか、是非御見解をお聞かせいただければと存じます。
メア参考人 難しい質問でしょう。
確かに、おっしゃったように、ロシア、中国と北朝鮮の協力連携がますます脅威になっていると私は考えています。特に心配していることは、中国とロシアの協力、北朝鮮とロシアの協力を見て、御存じのように、北朝鮮がいろいろ武器とかをロシアに提供して何をロシアからもらっているかというのははっきりしていないんだけれども、ミサイルの技術と核兵器の技術とかをもらっているんじゃないかという意見が多いんですね。すごく危ないことです。
アジア版のOSCEとか同じくアジア版NATOをつくるべきじゃないかという、私も何年も前から政府に入っていたときに日本にアメリカ政府がよく言っていたことは、特に二〇〇〇年代のとき、日本がまずオーストラリアと協力しないとならない、安全保障の面でも。それはすごく進んでいます。
そして、できれば韓国との連携が必要であるけれども、歴史問題があるし、あと、韓国の政権がよく替わって、いろいろ難しいところはあるんだけれども、できれば日米豪韓、フィリピンとか、少なくともそういう国々と一緒に中国、ロシア、北朝鮮に対する連携をしないとならないと考えています。正式の組織ではなくても、この連携が進むべきだと思います。
モチヅキ参考人 六か国の協議ですが、僕は、そういう協議がまた実現できるということは非常に望ましいことだと思います。現実的には非常に難しいと思います。
二十年前の話ですが、ちょうど北海道知事だった横路さんが北太平洋のフォーラムをつくって、それに僕も何回も参加をして、そのときは北朝鮮も参加したし、豪やカナダも含めて、それは非常に建設的な対話を行ったと思います。
しかし、残念ながら、今の状態では最悪の事態が起きていると思いますので、これは日本の安全保障環境からすれば、一番厳しいあれだと思います。ロシアと中国と北朝鮮が連携して、アメリカの同盟ネットワークに対抗するような姿勢を取っているということで、本当にアジア太平洋地域を分断させると言われる不幸な結果が今出ていると思います。
こういう結果が出たということは様々な要因があるんですが、アメリカの外交の責任も結構あると思います。最初に指摘したように、アメリカのロシア政策は非常に戦略的に間違って、この三十年間でウクライナ・ロシアの不幸な戦争まで持っていったという結果があります。
そして、北朝鮮とのディプロマシーもアメリカは何回も失敗に終わったと思います。そしてまた、僕は今でも対中政策はエンゲージメントポリシーが正しいというあれですが、最近アメリカは、中国の脅威をすごくインフレーションして、拡大して、中国に対処するという中国脅威論が独り歩きしているという感じがして、ですから、そういう意味で、公明党が打ち出した六か国の協議ということは、今のところ、実現しにくいと思います。
しかし、徐々にウクライナ・ロシア戦争が終結すれば、米ロの関係は改善する道が出てくると思います。そして、トランプ政権ではまた北朝鮮との積極的な対話が始まるということを僕は期待しております。しかし、これは非常に難しい問題ですから、すぐいい成果が出てくるということではないと思います。
西園委員 ありがとうございます。
おっしゃるとおり、大変難しい道のりだと思いますけれども、やはり紛争を未然に防ぐという意味においても、対話のチャンネルというのをしっかり持っておくことは、私は重要ではないかと思います。ありがとうございます。
続きまして、黒江参考人にお話をお伺いしたいと存じます。
先ほどのお話の中で、被団協がノーベル平和賞を受賞したというのは、まさに核使用の危険性が高まっているというその裏返しじゃないかという御指摘でございまして、今まさに核の脅威というのが大変増してきているというふうに思います。またさらに、そのような中で、日本ではいわゆる核抑止論と核廃絶論が対立してしまっているということで、国民的議論が重要だという御指摘かと思います。
その上で、大変重要な御指摘だと思うんですが、日本は法治国家ですので、これまでの国会での議論のベースをしっかり積み上げてきましたので、そのベースの上にまさにそういった議論を行っていくべきかと思います。
その上で、黒江参考人は、二〇一五年の平和安全法制の制定時に防衛政策局長でもあられて、その後は防衛事務次官として同法の運用に携わってこられました。
この平和安全法制が制定されてから十年たつわけですけれども、自衛権行使の新三要件が規定され、憲法の下で許容される自衛の措置の限界が明確化された。これは公明党が当時強く主張させていただいてできた法案でございますけれども、制定から十年たった今、平時から有事に至るまでの隙間のない安全保障体制が現憲法下で行われているということでございますけれども、現時点における評価を是非お聞かせいただければと存じます。
黒江参考人 大変視野の大きな問題について御質問いただきました。
まさに御指摘のとおり、私自身もそう認識しておりましたけれども、二〇一五年の平和安全法制につきましては、これをもって現行の憲法の下で自衛隊が活動するのに必要な法的な根拠等々が全て備わったというふうに私は評価しておりましたし、それと同時に、一連の法案の中でありました米艦護衛ですね、他国の軍艦も共同で護衛できる、そういう規定もございまして、これはまさに平素から行われなければならない活動に対して法的評価といいますか、法的根拠を与えたものでございますので、その後もこれを基にして実際に活動が行われているということで、非常に前向きな前進があったんだろうというふうに思っています。
ただ、もう一つ、現行の法制の下で法制度としてはきちんとできているんだとは思うんですけれども、よく言われますのは、その後、侵攻する側がより洗練されたやり方をやってくるようになった。これはクリミア半島の問題を見てもすぐ分かる話なんですが、要は、いわゆるグレーゾーンと言われるような事態をうまく創出して、そこの中で、攻められる側が軍隊を動かしにくい、動かしづらい状況を使いながら、実態上攻め込んでくる、そういうやり方を取ってきている。これは、どことは申し上げませんけれども、周辺国はそういう能力はいろいろ持っているんだろうと思います。
そういうものに対応するために現行の制度をうまく全て活用できるのか、抜けはないのか。よく言われますのは、国民を実際に侵攻がありそうな地域から逃がそうとするんだけれども、そのときには事態認定をしないといけない。ただ、事態認定をしてしまうとその国との間で戦争状態になることを政府として宣言することになるので、事態認定は非常にしにくいんじゃないかとか、そういう御指摘もいろいろあるわけですね。そういったところになおかつまだ課題は残っているのかなというふうに思っております。
以上でございます。
西園委員 ありがとうございます。
当時から携わってくださった黒江参考人の貴重な御指摘でございました。これから、様々なまだ残された課題があって、さらに、今のこの新しい事態に対してどう対処すべきかというのをしっかりまた国会の場で議論していきたいというふうに思います。
続きまして、小谷参考人にお話をお伺いしたいと存じます。
先ほどの小谷参考人のお話の中で、日米が取り組むべき課題ということでかなり具体的に掘り下げてくださいました。指向性エネルギー兵器の共同開発、あるいは海洋発射核巡航ミサイル開発と日本寄港ですか、核の巡航船というか、そういうことで、これはアメリカの船ということでございますけれども、いずれにしましても、こういったものを開発していこうということになれば、国の方針あるいは予算について、国民の税金を投入するということでございますし、国民が当然そのことを知る権利がありますので、不断の監視の下でこれを行っていく必要があろうかと思います。
他方、こういう日本の軍事力みたいなことを国会の場で議論することが果たしてどこまでできるのか。
これは、小谷参考人が令和三年四月十四日の参議院の国際経済・外交に関する調査会において述べられた、私、議事録を読ませていただいたんですが、当時、中国が海警法を施行して約二か月に当たる頃でございましたけれども、小谷参考人は、この海警法について、日本が過剰に反応しないようにした方がよいということと併せて、武器の使用基準等について、国会という公の場で議論することは日本側の手のうちを見せてしまうことになってしまう、それはいわゆる抑止力につながらない、そういうことになってしまうのではないかという御見解を述べられましたが、こういった国会の場における、国民の知る権利と、さらには外交上の国益という観点のバランスをどう取ればいいのかという御示唆をいただければと存じます。
小谷参考人 大変難しい質問であるかと思います。
恐らく、一つ言えますのは、戦略レベルの話というのは、国会を含めて公の場ですることに意義があるんだと思いますけれども、戦術ですとか作戦面に関しては、やはりこれを大々的に公に議論するというのは一般的には控えた方がいい、そういう区切りがあるのではないかと思います。
もちろん、国民の知る権利という観点、これも非常に重要なものではありますが、特に作戦、戦術レベルの詳細を明らかにしてしまいますと、自衛隊員ですとか、あるいは海上保安庁の隊員の、場合によっては命にも関わることですので、その点については慎重に議論するべきであろうと思いますし、なかなか明かせないことについても、これは政府であったり国会が責任を取るという形で、しっかりその担保をするということが一般的には必要ではないかというふうに考えます。
西園委員 ありがとうございました。
以上で終わらせていただきます。ありがとうございました。
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