衆議院環境委員会で、「環境省設置法の一部を改正する法律案」について質問
2026.04.14 23:00(5か月前) 国会質問活動報告 |西園勝秀
4月14日の衆議院環境委員会で、「環境省設置法の一部を改正する法律案」について質問しました。
1. 脱炭素先行地域づくり
2. 脱炭素を促す税制
3. 災害廃棄物の仮置場確保状況の把握
4. 仮置場確保が進まない自治体への支援
5. 災害廃棄物処理に関する広域連携
本編は、こちらをご覧ください。
議事録
第221回国会 衆議院 環境委員会 第3号 令和8年4月14日
西園委員 中道改革連合の西園勝秀です。
本日は、質問の機会をいただき、ありがとうございます。
本日の委員会では、環境省設置法の一部を改正する法律案の審議がされますが、その前提として、環境省の任務を確認したいと思います。
環境省設置法第三条には次のように規定されております。環境省は、地球環境保全、公害の防止、自然環境の保護及び整備その他の環境の保全並びに原子力の研究、開発及び利用における安全の確保を図ることを任務とする。
ここで最初に掲げられているのが、地球環境の保全です。言い換えれば、各省庁に多様なステークホルダーが存在する中で、環境省にとっての最大のステークホルダーは地球そのものだということでございます。しかしながら、地球は自ら言葉を発することができません。温暖化という現象を通じて、人類に深刻な警告を発し続けるだけでございます。環境省の皆様は、その警告を真摯に受け止め、各種施策を推進されているものと承知しており、その御努力に敬意を表します。
一方で、その政策は、事業活動の中でやむを得ずCO2を排出する企業など、他のステークホルダーとの利害が衝突する側面もあります。こうした利害の調整こそが国会の役割であり、本委員会の重要な使命であると考えます。その観点から、我が国の排出量取引制度、GX―ETSなども活用しながら、脱炭素をいかに着実に進めていくか、本委員会において建設的な議論を進めていきたいと考えております。
石原大臣には、四月十日の環境委員会において、私の質問に対し、我が国の気候変動対策を取りまとめる立場として、GX―ETS制度も含め、対策全体の推進や進捗管理をしっかりと行っていくと御答弁されました。
改めて、石原大臣にお伺いいたします。
環境省は、脱炭素先行地域づくりを通じて、全国九十九の地域における脱炭素の取組を支援しておられますが、その進捗は約三割にとどまっております。この進展が十分に進まない要因をどのように分析しておられるのか、また、その課題をどのようにして克服していこうと考えられているのか、大臣の御見解をお伺いいたします。
石原国務大臣 お答え申し上げます。
脱炭素先行地域の取組は、二〇三〇年までのカーボンニュートラルの実現という極めて意欲的な取組に挑戦するのに非常に重要な取組であります。
その実現に当たっては、地域における関係者との合意形成にどうしても時間を要しているほか、想定外の物価高等の課題に直面しており、今委員が言われたように、三割というような進捗状況に伸び悩む一因となっているところであります。
そのため、環境省としては、他の地域における合意形成の優良事例の共有や計画の柔軟な見直しの提案など、各地域の進捗の改善に向けて取り組んでいるところであります。
引き続き、脱炭素先行地域の取組の実現に向けて、地域環境事務所を、今度環境局になりますけれども、中心に丁寧な伴走支援を行ってまいりたいというふうに考えております。
西園委員 御答弁ありがとうございます。まさに、この優良事例の横展開というのは私も本当に重要だと思いますので、是非一〇〇%の達成率を目指して頑張っていただければというふうに思います。
この環境省からの交付金を活用して自治体が脱炭素の取組を進めたとしても、結果、五年間の事業期間終了後にその取組が継続されなければ、十分な効果は期待できません。また、この交付金の対象外である全国約千七百の自治体の脱炭素の取組をどのように進めるのかという課題もございます。
自治体の脱炭素の取組を持続可能なものとするためには、企業間で導入が進む排出権取引制度、GX―ETSも参考にしつつ、自治体間において民生部門の排出量取引を可能とする新たな枠組みの構築が必要であると考えます。
その意味で、三月十日の衆議院総務委員会で我が党の田嶋要委員が提案したように、脱炭素の取組を頑張っている自治体に交付税を増やすような仕組みを新たに導入することも一案かと思います。この田嶋委員の指摘に対し、林総務大臣は、環境省と連携して、地域における脱炭素化の取組、適切な算定に努めていきたいと御答弁されました。
改めて、総務省にお伺いいたします。
脱炭素の取組が進んでいる自治体に対し、脱炭素化推進事業債の交付税措置により自治体の取組を後押しすることが地球温暖化対策として有効ではないかと考えますが、政府の御見解をお伺いいたします。
橋本政府参考人 お答え申し上げます。
温室効果ガスの二〇五〇年ネットゼロの実現に向け、令和七年二月に閣議決定された地球温暖化対策計画等を踏まえ、地域脱炭素の加速化を図ることは大変重要と認識しているところでございます。
このため、総務省におきましては、再生可能エネルギー導入等の公共施設等の脱炭素化について、地方単独事業により積極的に取り組む地方自治体に対しまして、地方交付税措置のある脱炭素化推進事業債を活用できることとしており、令和八年度からは対象事業を拡充した上で、令和十二年度まで延長することとしたところでございます。
総務省といたしましては、地方自治体において、本事業債を活用し、地域の脱炭素化に積極的に取り組んでいただくことを期待しているところでございます。
西園委員 ありがとうございます。
まさに、この脱炭素化推進事業債、私も本当に大事だと思うんですが、この交付税措置率は五〇%ですよね。つまり、半分は地域の自治体が負担をしているということなんです。考えてみると、地球温暖化対策というのは、その地域のためにやっているんじゃないんですよ。日本全国のためにやっているんです。それを半分が自治体の税金で賄っているというのは、私はこれは制度に欠陥があるんじゃないかというふうに実は考えています。
例えば、災害復旧事業債は交付税措置率九五%です。このように、やはり自治体の負担が少ないようなこういう取組を、私は制度として考えていただきたいなというふうに思います。これは質問通告しておりませんので、問題提起にとどめさせていただきます。
次に、災害廃棄物の仮置場の確保について伺います。
私は、議員になる前、復興庁に勤務し、東日本大震災の教訓を取りまとめた復興政策十年間の振り返り、いわゆる復興政策十年史の編さんに当たってまいりました。この復興政策十年史を取りまとめた後、今後の事前防災の観点で私が最も大切だと思っているのが、災害廃棄物の仮置場の確保です。東日本大震災では、この仮置場が不足していたことが原因で復興が大幅に遅れました。この仮置場の確保という点について、私はこれまで各委員会での質問で度々その重要性を訴えてまいりました。
今回、環境省設置法の一部を改正する法律案で、災害廃棄物処理対策に係る地方公共団体への支援強化が図られることは大変大きな前進と受け止めております。災害廃棄物対策の第一歩は、現状を正しく把握することです。環境省は毎年、一般廃棄物実態調査を行っておりますが、各自治体が確保している仮置場の具体的な面積や場所については、これまでも必ずしも十分な集計がなされてこなかったと承知をしております。今後、公表を前提とした把握を進めるとの方針ですが、いつまでにどのような制度で調査を行う予定でしょうか。具体的なスケジュールと調査の透明性についてお伺いいたします。
角倉政府参考人 お答え申し上げます。
環境省におきましては、毎年実施する一般廃棄物処理実態調査におきまして、自治体の仮置場の面積を調査しております。
その際、最も災害廃棄物発生量が多い災害を想定し、仮置場の必要面積、候補地面積、確保済面積などを伺ってまいりました。
一方で、仮置場の確保におきましては、地権者等との慎重な調整が必要なこともあり、これらの項目への回答率は必ずしも高くなく、環境省として網羅的には把握できていないのが状況でございます。
こうした状況を踏まえまして、令和八年度に行う調査におきましては、一般廃棄物処理実態調査の回答要領において、回答必須項目を明示するなどにより、仮置場の面積について具体的に回答いただけるよう、自治体に丁寧に周知してまいりたいと考えております。
また、当該調査を受けて、令和八年度末頃公表予定の調査結果につきましては、都道府県ごとに仮置場の面積を集計し、公表できるよう、今後、国から自治体に協力を求めてまいりたいと考えております。
なお、仮置場候補地の場所につきましては、周辺環境に対する悪影響への懸念などから、地権者や住民等と慎重な調整が必要であり、自治体としては候補地を選定しても対外的に公表することが難しい実情がある場合もあると伺っております。
こうした個別の実情を踏まえれば、仮置場候補地の場所について一律に公表することは難しい状況でございますが、引き続き、環境省といたしましては、御指摘の点も踏まえまして、自治体の仮置場確保の取組を推進してまいりたいと考えております。
西園委員 ありがとうございます。
済みません、確認をさせてください。
今回の廃掃法の改正で、市町村の一般廃棄物処理計画に非常時における仮置場の候補地や必要量をあらかじめ明記することが義務化されましたけれども、場所については公表されないんですか。ちょっと確認をさせてください。
角倉政府参考人 お答え申し上げます。
場所につきましては、繰り返しになって恐縮でございますけれども、周辺環境に対する悪影響への懸念などから、地権者や住民等と慎重な調整が必要であり、自治体としては候補地を選定しても対外的に公表することが難しい実情がある場合もあると伺っておりますので、そうした状況を踏まえまして、個別に各自治体と御相談しながら対応していくべき事項かな、このように考えております。
西園委員 ありがとうございます。
ちょっとこれは廃掃法の改正の議論のとき、私はもう少し踏み込ませていただきたいと思います。
まさに、災害廃棄物の迅速かつ適切な処理体制を平時から構築するということが私は本当に大事だというふうに思っております。しかしながら、今、もし場所が、どういう形で公表されるか分からないんですけれども、形式的な計画にとどまってしまえば、実際の災害時には機能せず、かえって初動の遅れを招くおそれが私はあるんじゃないかというふうに思います。特に、過去の大規模災害においては、仮置場の確保や運用をめぐる混乱が復旧復興のスピードに大きな影響を与えたことは周知のとおりでございます。
現場に目を向けますと、平地が限られる中山間地域や土地利用が高度に集積した都市部などにおいては、そもそも適地の選定そのものが困難な状況にあります。さらに、仮に候補地を選定できたとしても、周辺住民の理解の醸成や関係者との調整に相当の時間を要し、その結果、計画策定が停滞するというボトルネックが各地で点在しております。まさに今御指摘のとおりでございます。さらに、候補地の面積や搬入動線、環境負荷への配慮といった技術的検討についても、自治体単独では十分な知見や人員を確保できないケースが少なくありません。
そこで、伺います。
環境省として、今回の義務化を実効性あるものとするために、地方環境局やJESCOといった専門的知見を有する機関をどのように位置づけ、具体的にどのような形で自治体支援に関与させていくお考えでしょうか。政府の御見解をお伺いいたします。
角倉政府参考人 お答え申し上げます。
自治体におきましては、平時から仮置場候補地の検討を含む災害廃棄物処理計画の策定をしていくことが重要でございます。
こうした観点から、廃棄物処理法等の改正法案におきましては、市町村に災害廃棄物処理に係る計画策定を義務づけることを盛り込んでおります。
一方で、仮置場候補地の検討に当たりましては、必要面積の算定に加え、他用途との利用調整、地権者等との調整など、検討事項が多岐にわたることから、自治体単独で設定するのが難しい場合もございます。
これまで環境省では、災害廃棄物対策指針等における情報提供に加え、地方環境事務所が行う地域ブロック協議会を通じてモデル事業等を実施するなど、仮置場確保における自治体の取組を支援してまいりました。
今回の設置法改正案により、地方環境事務所の災害廃棄物処理対策の定員を全国で二十九名増員するなど、体制の拡充を図るとともに、廃棄物処理法等の改正法案により、専門支援機関を措置することとしております。
仮置場候補地を実効性あるものとするため、これらの人員を最大限活用し、必要面積の算定といった自治体の検討作業の実務的な支援から地権者等の関係者との調整に至るまで、これまでの取組をより一層推進し、自治体の仮置場確保を支援してまいりたいと考えております。
西園委員 ありがとうございます。
二十九名増員ということで、是非取組を加速していただければと思います。
市町村が策定した一般廃棄物処理計画については、その実効性をどのように評価していくのかということで、今の財政的、人的支援を含めたフォローアップが必要です。また、先ほど西野委員も触れられておりましたが、実際の運用に当たっては自治体間の広域連携が必要です。
環境省は、先ほど御答弁にありましたが、地域ブロック協議会を設け、地方公共団体が相互に連携して、災害時に起こる様々な課題の解決を目指しておられます。災害廃棄物の広域処理もこの枠組みの中で検討されているというものと承知しております。能登半島地震においては、この地域ブロック協議会が有効に機能し、中部環境事務所が調整役を担うことで、新潟県などでの広域処理が行われました。
今回の環境省設置法の改正により、地方環境事務所は地方環境局へと再編され、その調整機能の一層の強化が見込まれます。今後想定される南海トラフ地震、日本海・千島海溝地震、首都直下地震といった大規模災害に備え、地方環境局が中心となり、災害廃棄物処理における自治体間の広域連携を着実に推進していくことを期待しております。
そこで、石原大臣にお伺いいたします。
今後、全国どこで自然災害が発生した場合でも災害廃棄物の迅速な処理が可能となるよう、自治体間の広域連携を促進するための協定に関するガイドラインを策定するなど、環境省がリーダーシップを発揮していくことも重要ではないかと思いますが、この点について御見解をお伺いいたします。
石原国務大臣 お答え申し上げます。
災害時に災害廃棄物処理を迅速に行うためには、平時からの、自治体間の協定を締結するなど、事前の準備が重要であります。
こうした観点から、今国会に提出した廃棄物処理法等の改正法案では、自治体間や自治体と民間事業者等との協定締結の努力義務の規定を盛り込んでいるところであります。
一方で、一部の自治体においては、協定の締結のノウハウや人員が不足している事情があります。
今回、地方環境事務所の資源循環課を資源循環・災害廃棄物対策課として、災害廃棄物処理対策の職員を、先ほども局長の方から話がありました、全国で二十九名増員するなど、体制の充実を図るところであります。
この職員も活用して、各地域において、協定のひな形や協定締結事例等を充実したガイドラインによる技術的な助言や自治体間のマッチング支援を推進してまいります。
また、協定の実効性を担保するため、平時から自治体間の継続的な意思疎通が行われることを促すなど、自治体間の取組を支援していきたいというふうに考えております。
これらの取組を通して、災害時の円滑な、そして迅速な災害廃棄物処理体制の構築に取り組んでまいります。
西園委員 今の御答弁で努力義務というのがございましたけれども、これは、大臣、どうですか。努力義務で進むと思われますか。私は、やるのであればちゃんと義務化すべきだと思うんですけれども、ちょっと大臣、どうですか。質問通告はないんですけれども、御感想をお願いします。
石原国務大臣 努力義務とさせていただいたんですが、先ほど仮置場の話がありましたけれども、私、二〇一九年に環境副大臣になったんですが、そのとき台風十九号が来まして、私の当時の選挙区が大田区だったんですけれども、かなり災害ごみが、災害廃棄物が出て、ただ、そのときにはまだ大田区は災害廃棄物の処理計画ができていなくて、結局、家の前に置いていて、仮置場がなく、そのまま清掃所にピストン輸送で、ただ、頑張って清掃車が来て全部やったんですけれども。
気候変動によって集中豪雨なんかありますので、私は、かなり問題意識は各自治体は高まっているというふうに思います。そういう中で、やはり、人手がいないのでできないような自治体がありますので、それは丁寧に地方環境事務所の方でフォローをして、努力義務ですけれども、しっかりと協定が進むように、環境省としても力を尽くしてまいりたいというふうに思います。
西園委員 ありがとうございます。
この努力義務というのは、私、どの程度の効力があるのか、ちょっと正直よく分からないところがありまして、例えば、事前復興まちづくり計画という、事前防災で作る取組はありますけれども、国交省が進めていますけれども、これだけ事前防災が必要だと言っておきながら、全国で三%ですよ。結局、しっかり頑張ってください、その努力だけでは、現実、物事は私は動かないと思います。本当に、義務化して、当然、義務化しようとすれば、いろいろな課題はありますよ。でも、それは一つ一つやる中で、運用していくことで私は解決すると思うんですね。私は、この努力義務というところにちょっと限界があるんじゃないかというふうに思います。
時間が来ましたので、他の質問がございますが、ここで終わらせていただきます。
ありがとうございました。
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